「1979年夏、阿蘇・草千里でひとりのカメラマンが、いつ来るともあてのない
ライダーをただ待ち続けていた。彼はそこで何を見つけたのだろうか。
私には一冊の写真集と、そこにいたライダーの思い出話から想像することしか出来ない。
だが、ただひたすらにライダーを待ち続け、写真を撮り続けたその行為に私は感動した。
ただそれだけの物語に感動した。
何かを問いかけ、それに応える誰かがいる。
それがとても大事なことなのだと心に響いた。
それは忘れられない感動となった。」
今から20年前の草千里で、ひとりのカメラマンとバイク乗り達のドラマがあった。
草千里の雄大な風景に魅入られたそのカメラマンは、全国のライダーに呼びかけた。
それに答えた仲間が集まり共に時を刻んだ。
そしてライダー達を写した写真集は出版された。
そのときの草千里の風とともに。
さらに1989年。'79の再現を夢見て再びライダー達が草千里に集まった。
その日の草千里は一日中霧雨に包まれていたが、そんなことは何でもないとでも言わんばかりに、
その日にやってきたライダーは千を越えた。そこには10年目の出会いがあり、
誰が言いだしたともなく「10年後にまたここで会おう」という約束が交わされた。
そして仲間達は2冊目の写真集を作りあげた。
そして今年、3度目の夏がやってくる。
1999年8月29日、阿蘇・草千里で10年目、20年目の約束を果たそうと
仲間達が集まってくる。
その日、阿蘇にはいろんな想いを持ったライダーが集まってくる。
千台のバイクが集まると何が生まれるのか。一万台のバイクならどうなるのか。
「草千里99」を中心として様々な出会いが生まれる。
かつての自分、これからの自分と出会うこともあるかも知れない。
我々はそれらすべてを写真集に収めます。
そんな中に次の10年のバイクに乗る理由を見つけに行って見ませんか。
「草千里99」を中心に今、いろんな力が集まっている。
「バイクに魅せられた」という共通項でつながった仲間が集まって、
何かを成し遂げようとしている。
「草千里99」のテーマである、それぞれの「出会い」を見つけに・・・。
今、その輪は阿蘇から広がりはじめ、はるかな土地にまで届こうとしている。
|